キューブワン情報株式会社
 代表取締役社長 芳賀 吉徳

デジタルが与える環境変化

 近年、生成AIやAIエージェントをはじめとするAI技術が急速に進化し、企業の業務プロセスや顧客対応のあり方を根本から変えつつあります。また、国においては「デジタル社会形成基本法」のもとでデジタル化の取り組みが推進されており、企業のDX推進は着実に加速しています。

 当社が本社を置く山形県の庄内地域においても、少子高齢化や慢性的な人手不足が深刻化する中、デジタル技術の活用による生産性向上と地域活性化への期待はますます高まっております。こうした環境変化を踏まえ、当社はAI・データ活用を軸とした戦略の深化を図って参ります。

DXビジョンと当社の目指す方向(ビジネスモデル)

<DXビジョン>

 当社は地域の情報産業の担い手として、企業理念にある「地域に信頼されるベストソリューションパートナー」となれるようICT技術と創造力を最大限に活かし、情報分野を軸としたさまざまな取り組みを通して社会課題の解決と豊かな社会の実現に貢献して参ります。

<当社の目指す方向(ビジネスモデル)>

 当社はICTを通し当地域の新たな発展を推進すべく、庄内の市場に見合ったソリューションの提案を行って参りました。

 これからもお客様のDXへの取り組みに寄り添い、“お客様ニーズに合った付加価値の高いサービス”を提供することで、お客様の持続可能な経営をICTの力でバックアップします。

 これら実現に向け、当社は人材育成においてより高度なスキル獲得を目指し、社員一人ひとりの生産性をあげ、付加価値の高いサービス創出を目指して参ります。

当社の戦略

 当社の売上拡大(特に自社製品)をさらに推進するには山形県のみならずより広域への営業活動が必要になります。一方で人的リソースは限られているため、より精緻なマーケティングに基づき成約確率の高いお客様へリソースを集中化していく必要があります。当社は以下3つの戦略実現により、顧客への付加価値作りを行い収益性を高めます。

<取り組み1> データドリブン営業の実現
 ~SFA・インサイドセールス基盤を活かした生成AIによるマーケティング・提案活動の高度化~

 当社はSFAシステムの全営業員への定着、インサイドセールスチームの立ち上げ、および営業支援・マーケティングツールの選定・導入を完了し、営業活動のデジタル基盤を構築いたしました。

 今後は、この基盤に蓄積されたSFAデータと基幹システム(販売管理)のデータを一元化し、生成AIによるデータ分析環境を構築することで、データドリブン型の営業活動への変革を推進して参ります。具体的には、顧客属性・商談履歴・販売実績等のデータを横断的に分析し、成約確率の高い見込み顧客の抽出や、お客様ごとに最適化された提案書の自動生成など、マーケティングと提案活動の高度化に取り組みます。

 これにより、従来の経験や勘に依存した営業スタイルから、データに基づいたお客様への提案を可能とし、販売エリアの拡大と収益向上を効率的に進めて参ります。

<取り組み2> 生成AI活用によるエンジニア業務の変革
 ~サポート品質の飛躍的向上と開発生産性の最大化~

 当社はサポート部門における生成AIの検証を開始するとともに、GitHubによるソースコード管理の導入に着手いたしました。その結果、技術的な知見の蓄積と運用上の課題整理が進み、本格展開に向けた基盤を構築いたしました。

 今後は、生成AIを活用したサポート業務の本格稼働を推進して参ります。具体的には、過去の問い合わせ履歴・マニュアル等の顧客データを生成AIに学習させ、問い合わせ発生時の初動調査を自動化することで、対応工数削減と対応品質・スピードの飛躍的な向上を目指します。また、ソフトウェア開発においては、GitHubによるコード管理を全エンジニアに展開完了するとともに、AIコーディング支援ツールを導入し、開発工数の削減を実現して参ります。

 これら活動を通じて、エンジニアがより付加価値の高い業務に集中できる環境を創出し、CS(顧客満足)の向上と収益性の改善を同時に実現して参ります。

<取り組み3> 地域全体のDX推進を伴走型でサポート
 ~自社DX人材の高度化とお客様のDX実装支援の本格展開~

 当社は山形県認定のAI活用アドバイザーの活動を開始し、G検定合格者・E資格合格者を輩出するなど、社内のDX人材基盤を構築いたしました。

 今後は、蓄積した人材育成ノウハウを活かし、社内AI講師2名を任命し、AI普及チーム及びAI開発チームを発足させ、全社員への生成AI活用スキルの定期講義体制を構築するとともに、kintoneアソシエイト資格の取得を推進し、地域の中小企業のお客様に対してノーコードツールによる業務デジタル化を直接支援できる体制を整えます。さらに、AI活用アドバイザーの活動範囲を拡大し、地域への生成AI普及・相談対応を積極的に推進します。

 当社は、DX人材育成からツール導入支援、データ活用・AI活用による業務変革まで、一気通貫でお客様のDX推進を伴走するパートナーとして、地域社会全体のDX推進に貢献して参ります。

DX推進体制

 当社はDX戦略を実現するため、代表取締役社長を責任者とし、各部門から選出されたメンバーで構成する部門横断型の「DX推進委員会」を設置し、推進して参ります。

戦略推進のためのITシステム・デジタル技術活用環境の整備

 当社はDX戦略の推進に必要なITシステム・デジタル技術の活用環境を、以下の方針に基づき整備して参ります。

<データ活用基盤の整備>

SFAシステムと基幹システム(販売管理)のデータを一元的に集約・分析できる環境を構築し、データドリブン営業の実現基盤とします。

<生成AI活用環境の整備>

サポート部門における生成AIによる問い合わせ対応支援環境、および開発部門におけるAIコーディング支援ツールの導入を推進し、エンジニア業務の変革を支える技術基盤を整備します。

<開発・運用基盤の整備>

GitHubによるソースコード管理環境を全エンジニアに展開し、コードの共通化・履歴管理を通じて開発の属人化を解消します。

<投資計画>

上記の環境整備に向けた開発投資を、既存の自社システム維持運用費とは別に戦略的に計上し、中期計画・長期ビジョンで目指す"あるべき姿"の実現に向けて着実に投資して参ります。

人材育成・組織能力強化への取り組み

 当社の戦略推進に直結する人材育成を強化して参ります。具体的には、社員2名を社内AI講師として任命し、AI普及チーム及びAI開発チームを発足させ、生成AIの基礎知識・活用スキルを全社員へ定期的に講義する体制を構築します。

また、kintoneアソシエイト資格の取得を推進し、地域のお客様に対してノーコード・ローコードツールによる業務デジタル化を直接支援できるスキルを確保します。

さらに、山形県認定のAI活用アドバイザーの活動を拡大し、地域への生成AI普及・相談対応を通じて、当社のDX提案力と信頼の獲得につなげて参ります。

育成目標

■社内AI講師の育成:2名任命、チーム発足、全社員への定期講義体制の構築

■kintoneアソシエイト資格:取得推進

■AI活用アドバイザー:活動範囲の拡大・地域への生成AI普及推進

■生成AI等の最新技術:継続的なキャッチアップ体制の確立

戦略達成状況に係る指標

 当社はDX推進によって目指す姿を実現するために、以下の指標を設定し、戦略の達成状況を管理して参ります。

【戦略達成状況に係る指標】

■取り組み1:データドリブン営業の実現

・インサイドセールス活動による商談化率 5%の達成(2026年度末まで)

・SFAデータを活用した生成AIによるデータ分析環境の構築・運用開始(2027年度末まで)

■取り組み2:生成AI活用によるエンジニア業務の変革

・GitHubによるソースコード管理の全エンジニアへの展開完了(2026年度末まで)

・顧客からの問い合わせ対応における生成AI活用により、対応工数を50%削減(2027年度末まで)

・生成AI活用によるシステム部門の開発工数削減(2027年度末まで)

■取り組み3:地域全体のDX推進を伴走型でサポート

・地域DX推進提案の拡大により、当社DX関連売上を10%向上(2026年度末まで)

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